2007年5月3日木曜日

演奏会での贈り物ご辞退申し上げます

私のことを良くご存知の方はご承知だと思いますが、私は、演奏会の本番で、贈り物を頂くことを好みません。以前(リサイタルだったかな)は、ちらしに「出演者への贈り物はご辞退申し上げます。」と書いたこともあります。

なぜか。先ず第1は、私は、自分の演奏会のときに、とても荷物が多いからです。楽器、衣装の他に、楽譜(自分のパートだけでなく、自分が指揮でなくてもスコアを持っている)、プログラム、チラシ、その他会場で使用する雑用品、時には、販売用のCD、時には2個目の楽器、カメラ、録音機、等等、とにかくたくさんの荷物を持っていることが多いからです。だからあえて荷物を増やしたくないのです。

ほかに、会場で、受付の仕事を増やしたくない、ということもあります。受付は、お客様の案内、出演者ではできない雑用のお願い等、やっていただくことが多いので、贈り物の受け取り等の仕事を増やしたくないのです。

そして、特に舞台上での花束贈呈はきらいです。自分がお客側に回ったときに、舞台上の花束贈呈は特に好まないシーンです。あれっておかしいです。とても。演奏者へ、主催者側から花を贈っているのをよく見ます。ゲスト、エキストラならまあまだ分かりますが、自主公演で、団の指揮者とか、コンマスに花束贈呈があるのは、全くもっておかしい。仲間内で花をあげていると言う感じで、客席から見ているととてもおかしく見えます。だから自分ではそう言うことをしたくないのです。

贈り物を持参される方は、自分の気持ちを表したいのかと思います。それは分からないではありません。でも本当に出演者(と言うか、私)のことを考えてくださるなら、何も持って来ないでいただきたいと思います。演奏会で贈り物をもらうことを喜ぶ人もいることは知っています。それを妨げるつもりはありません。でもそれなら、受付の仕事を増やさないために、持参した方は出演者に直接渡してほしいと思っています。

私は、自分がこんな感覚のため、人の演奏会に招待されても何も持って行きません。出演者にとってかえって困ることになるかもしれないから、と。でも贈り物大好きな人だったらどうしようと、迷うこともあります。でも、たいていは後の祭りですが。